2025.06.10
「土木の労災って実際どのくらい事故が多いの?」
「対策方法ってあるのかな…」
こういった疑問や不安に応える記事です。
この記事でわかること
労災とは「労働災害」の略で、現場や通勤中などでけがや病気、死亡した場合のことを指します。
土木の労災は、ほかの業種に比べて一番多く転職すべきか悩む方もいるでしょう。
しかし、適切な知識と対策を身につけることで安全な作業が可能です。
本記事では、土木における労災について網羅的に解説します。
労災に関する具体的なデータや対策方法を知りたい方は、最後まで読んでみてください。
目次
土木でいわれる労災とは、土木工事などの現場で労働者が負傷や病気、最悪の場合は死亡することを指します。
労災は「労働災害」の略称です。
土木で起きる労災の要因には、以下が挙げられます。
労災を防ぐためには、これらの要因を理解し適切な対策を講じる必要があります。
死亡労災の発生状況について業種別と事故別でまとめましたので、それぞれ解説します。
業種別の死亡労災については、以下のとおりです。
業種 | 死亡者数(人) |
---|---|
建設業 | 232 |
製造業 | 142 |
鉱業 | 0 |
交通運輸事業 | 9 |
陸上貨物運送事業 | 108 |
港湾運送業 | 3 |
林業 | 31 |
農業、畜産・水産業 | 27 |
第三次産業 | 194 |
このように、建設業(土木)の死亡労災は他業種に比べて多いことがわかります。
そのため、労働災害への予防策や安全対策の充実が急務であると考えられます。
事故別の死亡労災については、以下のとおりです。
事故の型別 | 死亡者数(人) |
---|---|
墜落・転落 | 77 |
転倒 | 8 |
激突 | 1 |
飛来・落下 | 11 |
崩壊・倒壊 | 30 |
激突され | 21 |
はさまれ・巻き込まれ | 25 |
切れ・こすれ | 2 |
おぼれ | 6 |
高温・低温物との接触 | 11 |
有害物との接触 | 2 |
感電 | 10 |
爆発 | 3 |
交通事故(道路) | 18 |
交通事故(その他) | 3 |
その他 | 4 |
このように、土木の労災では「墜落・転落」事故による死亡が多いことがわかります。
死傷労災の発生状況について業種別と事故別でまとめたので、それぞれ解説します。
業種別の死傷労災については、以下のとおりです。
業種 | 死傷者数(人) |
---|---|
建設業 | 13,849 |
製造業 | 26.676 |
鉱業 | 192 |
交通運輸事業 | 3,089 |
陸上貨物運送事業 | 16,292 |
港湾運送業 | 345 |
林業 | 1,167 |
農業、畜産・水産業 | 3,192 |
第三次産業 | 70,916 |
このように、死傷事故は第三次産業、製造業に次いで3番目に多いことがわかります。
事故別の死傷労災については、以下のとおりです。
事故の型別 | 死傷者数(人) |
---|---|
墜落・転落 | 4,351 |
転倒 | 1,658 |
激突 | 657 |
飛来・落下 | 1,139 |
崩壊・倒壊 | 403 |
激突され | 792 |
はさまれ・巻き込まれ | 1,563 |
切れ・こすれ | 1,201 |
おぼれ | 9 |
高温・低温物との接触 | 300 |
有害物との接触 | 63 |
感電 | 45 |
爆発 | 10 |
交通事故(道路) | 454 |
動作の反動・無理な動作 | 951 |
その他 | 95 |
このように、死亡労災と同様に「墜落・転落」事故が最も多いことがわかります。
土木における労災への対策方法については、以下の5つが考えられます。
詳しく解説します。
適切な保護具を用いましょう。
それぞれの保護具の正しい着用方法と注意点については、以下のとおりです。
保護具の種類 | 着用方法・注意点 |
---|---|
ヘルメット | ・あごひもは苦しくない程度にしっかり締める・着用前に傷や亀裂、変形がないか確認する |
安全靴 | ・サイズが合っているものを選ぶ・靴底の摩耗や穴あきがないか確認する |
保護メガネ | ・装着時にずれや隙間がないようにする・用途に合ったタイプ(防じん・防飛散など)を選ぶ |
手袋 | ・作業内容に合った手袋(耐切創、耐油、耐熱など)を選ぶ・サイズが合っているものを使用する |
反射材付き作業服 | ・反射材が前後左右から見えるように着用する・反射材部分の剥がれや破れがないか確認する |
これらの保護具を適切に着用することで、作業現場での事故リスクを大幅に軽減できます。
決まった作業手順を守りましょう。
作業内容を省略する行動は、労災の発生につながる恐れがあります。
たとえば、高所作業では安全帯の装着と手すりなどの安全設備の使用が必要です。
正しい作業手順を守り、労災を防止しましょう。
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ミーティング時に危険な箇所を共有しましょう。
具体的に確認すべき項目は、以下のとおりです。
これらの項目を事前に周知し危険な場所を共有することで、災害を未然に防げます。
体調管理を徹底しましょう。
体調不良により集中力や判断力が低下すると、事故のリスクが高まります。
体調管理のポイント
これらを実践し、健康な状態を維持することで労災を防止できます。
もし、体調に変化を感じた場合は現場監督や上司などに遠慮なく申し出ましょう。
過去の労災事例から学びましょう。
事故が起きた原因や背景を知ることで、自分の作業にひそむ危険に気づきやすくなります。
その際「自分だったらどうするか」を考えながら事故例をふり返ってみましょう。
たとえば、どのような危険が潜んでいるのか、どうすれば事故を防げたのかを具体的に考えてみてください。
過去の労災事例を学習することで危険予知能力が向上し、安全意識が高まります。
土木における災害事例については、以下が挙げられます。
詳しく紹介します。
足場上でバランスを崩し墜落した事例です。
手すりなどの墜落防止設備がなく当事者も安全帯を取り付けていなかったため、起こった労災です。
墜落事故を防ぐためには、適切な手すりを設置し作業員は必ず安全帯を使用しましょう。
土の塊が落下し頭部に接触した事例です。
このような事故は、現場に放置された物体が原因で発生することがあります。
事故を防ぐためには、現場にある構造物や残置物の状態をあらかじめ確認し、作業員同士で共有しましょう。
あらかじめ立ち入り禁止エリアを設けることも効果的です。
車両の間に挟まれ受傷した事例です。
作業員が危険エリアに立ち入ったことや、車両の安全装置に不備があったことが原因です。
車両は死角が多いため、周囲への注意がより必要です。
または、車両の旋回範囲内の立ち入りを制限し、作業員が近づかないようにしましょう。
また、安全装置に問題がないか日々の点検も必要です。
作業中に熱中症を発症した事例です。
新規入職者として日が浅く、熱中症への認識の甘さが考えられます。
また、宿舎内に扇風機やクーラーボックスなどの備えがなかった点も原因と考えられます。
作業後の体調に目を向け、水分や塩分の補給を欠かさないようにしましょう。
ほかにも、熱中症対策アイテムの活用も効果的です。
詳しくは、土木現場の基本的な服装と作業着を選ぶ際の2つのポイントについて解説にまとめているので、参考にしてみてください。
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