2024.08.19

【初心者向け】土木で用いられる測量の必要性や測量のやり方4ステップを解説

「土木の測量って具体的にどんなことをするの?
未経験でも測量はできるのかな…」
こういった疑問やお悩みに答える記事です。

この記事でわかること

  • 土木で用いられる測量とその必要性
  • 代表的な3つの測量方法
  • レベル測量のやり方4ステップ

この記事を読んでほしい人

  • 測量について詳しく知りたい未経験者
  • 測量の基本的なやり方や野帳の書き方を知りたい現場監督

当サイト「ADJUST株式会社」は、土木工事を請け負うプロ集団です。

土木工事には欠かせない測量ですが、その具体的な内容や重要性を知らない方も多いでしょう。

土木の基礎となる測量を理解せずにいると、最悪の場合工事がやり直しになる可能性もあります。

この記事では、土木測量の基礎から実践的なやり方まで、わかりやすく解説します。

測量について詳しく知りたい方は、本記事を最後まで読んでみてください。

土木で用いられる測量とは

測量とは、距離や位置、高さなどを正確に計測するために測量機器を使って、数値化する作業を指します。

土木で用いられる測量の目的は、以下のとおりです。

  • 構造物設置工事に伴う地形測量
  • 土地の境界の明確化
  • 地形変化の観察

測量機器の機能には、高さ、角度、距離などの基本的な計測から、レーザー技術や衛星を活用した高度な測量まで、さまざまな種類があります。

こういった測量機器を適切に使い分け、正確な測量業務を遂行することが目的です。

測量の必要性

測量は、土木・建築工事において必要不可欠な技術です。

正確な測量なしには、品質の高い工事を行うことができません。

仮に水平や垂直方向が保たれていない状態で測定した場合、正確な数値が算出できず結果的に傾いた構造物が完成してしまいます。

最悪の場合、事故につながる危険な事象です。

このような事態を防ぐために、測量機器を使って正確な数値を算出します。

なお、当サイト「ADJUST株式会社」では、土木仕事に興味のある人を募集しています。

ADJUST株式会社では、自社で測量業務を実施しており、ドローンを用いた測量など最先端技術も積極的に取り入れています。

「測量業務に興味がある」という方は、まずは気軽に問い合わせてみてください。

話を聞くだけでもOKです。

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土木の代表的な3つの測量

土木で使用される代表的な測量には、以下の3つがあります。

  1. 地形測量
  2. 丁張り測量
  3. 管理測量

1つずつ詳しく解説します。

地形測量

地形測量とは、現場の地形状況を正確に把握するために、位置や高さを測定する測量をいいます。

地形測量で使用する測量機器は、以下のとおりです。

  • レベル:水平の測定
  • トータルステーション:水平・距離・角度の測定
  • GNSS測量:衛星を利用して位置を測定

地形測量は、工事開始前の調査以外にも、災害時や都市計画など幅広いジャンルで活用されます。

丁張り測量

丁張り測量とは、仮設物や盛土などの位置や高さを正確に示すために用いられる測量です。

丁張測量は、主に以下の手順で進めます。

  1. 測量の際は、測量機器を使って角度と距離を測定
  2. 木杭を地面に打ち込み、その上に横木を取り付け
  3. 測量機器を使って、高低差を算出

現場作業員は、設置された丁張りを基準に盛土や仮設物を造成します。

そのため、丁張り測量の際は勾配の角度や位置ずれが生じないように注意しましょう。

管理測量

管理測量とは、工事の途中や完了時に実際の施工状況が設計図書や図面どおりの数値内に収まっているか、確認する測量のことです。

作業が完了した後の管理測量を「出来形測量」とも呼びます。

管理測量は、他の測量方法とは異なり工事が始まってから実施します。

管理測量を適切に実施しないと、完了検査時に不合格となり工事がやり直しとなるので注意しましょう。

土木のレベル測量のやり方4ステップ

土木のレベル測量のやり方4ステップ

「測量って難しいの?使い方について詳しく知りたい」

測量は、以下4つの手順で進めます。

  1. 必要な機器の準備
  2. 現地で測量機器を据え付ける
  3. 測定する
  4. 計算し野帳に記入する

ここでは、土木測量で一般的に用いられ、比較的容易に据え付けが可能なレベル測量を例に実施方法を詳しく解説します。

1.必要な機器の準備

まずは、測量に必要な機器を準備しましょう。

測量に必要な機器や道具

  • レベル
  • 三脚
  • スタッフ(標尺)
  • 野帳

忘れ物をして、現場の途中で引き返さないように出発前にしっかり確認しましょう。

2.現地で測量機器を据え付ける

現地に到着しましたら、測量機器を据え付けます。

据え付けの際は、以下の手順に沿って行います。

  1. できるだけ水平な場所を選定する
  2. レベルを三脚に取り付ける
  3. 整準ねじを切り込みラインが見え隠れする位置に合わせる
  4. おおまかに水平になるように三脚を設置する
  5. 円形気泡管の気泡が円の中心に来るように調節する
  6. 照準器をのぞいてスタッフが見える位置までレベルを回転させる
  7. 全周微動つまみを使って微調整する
  8. 接眼レンズを回して十字線がはっきり見えるように調整する
  9. 焦点を合わせ、つまみを回してスタッフの目盛りがくっきり見えるように調整する

また、据え付けが素早く正確な技術者は高く評価されます。

測量は経験を積むことで向上しますが、常に慎重さを忘れないようにしましょう。

ちなみに、熟練者になると2~5分ほどで据え付けできます。

レベルの据え付けについては、以下の動画で詳しく紹介されているので参考にしてみてください。

水準測量

3.測定する

測量機器の据え付けが終わったら、いよいよ測定しましょう。

測定の流れは、以下のとおりです。

  1. ベンチマークにスタッフを持った人を立てる
  2. レベルからスタッフの目盛りを読み取る(後視)
  3. 測定したい地点にスタッフを持っている人が移動
  4. レベルからスタッフの目盛りを読み取る(前視)

スタッフを持っている人は、スタッフをゆっくり前後に揺らします。

その際、レンズを覗くと目盛りの大きさが変動して見えるため、目盛りが最小値になった数値を読み取りましょう。

最小値の状態が、スタッフと地盤面が垂直状態を表しているからです。

なお、スタッフの読み方については、以下の動画で詳しく解説しているので確認してみてください。

レベル測量【スタッフ】の読み方をわかりやすく解説

4.計算し野帳に記入する

測定した数値を野帳に記入していきましょう。

基本的な手順は、以下のとおりです。

  1. 野帳の左側(マス目)に数値、右側(罫線)に補足事項を記入
  2. 後視(BS)の読みを記入
  3. 前視(FS)の読みを記入
  4. 高低差を計算し記入:高低差 = 後視(BS)-前視(FS)
  5. 標高を計算し記入:標高=既知点の標高+高低差

計算方法は、以下のとおりです。

計算の手順記入内容
1.既知点(BM1)の情報を記入・標高: 100.000m
・BS(後視):1.523m
2.器械高(IH)を計算・IH=既知点の標高+BS
・IH=100.000+1.523= 101.523m
3.TP1の計算・FS(前視):0.875m・高低差(Δh)
= BS-FS=1.523 – 0.875=+0.648m
・標高=前の測点の標高+Δh
=100.000+0.648=100.648m
4.BM2(閉合点)の計算・FS:1.892m・Δh=BS-FS
=1.523-1.892 =-0.369m
・標高=100.000+(-0.369)=100.279m
測量の計算方法

以上の内容を野帳に記入する場合は、以下のとおりです。

測点BS(m)IH(m)FS(m)Δh(m)標高(m)備考
BM11.523101.523100.000既知点
TP10.875+0.648100.648
BM21.892-0.369100.279閉合点
野帳の記入例

このような手順で、各測点の高低差と標高を順に計算していきましょう。

土木の測量では測量士・測量士補の資格がおすすめ

「土木の測量業務におすすめの資格はあるの?」

結論、土木の測量業務には、測量士・測量士補の資格がおすすめです。

測量士・測量士補は、土地や建物の位置、面積などを正確に測るための専門的な知識を証明できる国家資格です。

測量士補は、測量士の補助業務を担当できます。

試験問題は、法令以外にも測量に関わる計算問題が出題されるため、測量業務にはとくに役立つ資格です。

実務経験といった資格要件がなく比較的受けやすい資格であるため、まずは取得を検討してみることをおすすめします。

ADJUST株式会社なら測量業務も自社で担当

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当サイト「ADJUST株式会社」では、土木仕事に興味のある人を募集しています。

また、ADJUST株式会社では、測量業務を自社で実施しています。

さらに、ドローンを使用した測量に力を入れており、最先端の技術も積極的に取り入れています。

そのほかの特徴は、以下のとおりです。

  • 清潔なオフィス
  • 女性を積極的に採用
  • 資格取得にかかる費用を支援
  • オーダーメイドされたスタイリッシュな作業服
  • 初任給35万円以上(研修期間中の6ヵ月は30万円)と大幅アップ(業界平均20~25万円)

「測量業務に興味がある」という方は、まずは問い合わせてみて話を聞くだけでもOKです。

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転職する際の、選択肢の1つに加えてみてください。

本記事が、あなたの転職活動の参考になれば幸いです。

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