2022.08.16

【Vol.5】不可能を可能にする

 

仕事でどう世の中のお役に立っていくのか。

いま、これを考え続けています。

ひとつ思っているのは、同業者の見本となる組織を作りたい、ということ。

お金を追うのではなく、プロセスを大切にする組織でありたいと思っています。

 

組織

 

 

以前、土地を相続した方から、ある相談を受けました。

「未開発の土地のため、評価額がとても低い。不動産業者に買い取ってもらおうとしたら、評価額を下回る金額でしか買い取れないと言われた。何とかならないか…」

 

その土地は、竹が生い茂り、草がぼうぼうに生えた「崖」でした。まわりには住宅が建っているのですが、その崖の部分だけが、見捨てられたように未開発のままでした。

 

なぜ未開発だったかというと、多くの業者が「開発しづらい」と思い、誰も手を出さなかったからです。

こうした土地は、開発にいくらかかるのか分からないため、多くの会社が手を出したがらないのです。

 

しかし、人ができないことをやり、困っていることを解決するのが、私たちの得意とするところ。

造成にどのくらいの予算と期間が必要か、土木の経験が豊富な私たちなら、見通しを立てることができます。

 

「いまは崖だが、ここをきれいに造成すれば住宅地にできる」

私は、土地を相続した方と共同で、崖を住宅地に変える開発事業を行うことにしました。住宅地になれば、土地の評価額は一気に上がります。見捨てられた土地が、価値ある土地に生まれ変わります。

 

しかし、草ぼうぼうの崖を住宅地に変える作業は、並大抵なことではありません。中でも、最も手がかかるのが、行政関係の手続き。

これが大変なのです。

 

荒地

 

でも、私たちの会社なら、造成工事はもちろん、測量、各種手続き、書類関係まですべて引き受けることができます。

書類のことから実際の造成工事一から十まで、いわゆる「丸投げ」してもらえるところが、私たちの最大の強みだからです。

 

高低差のある土地を造成するのは、簡単ではありませんでしたが、私たちは草ぼうぼうの崖を、高値の付く宅地へと生まれ変わらせることに成功しました。

名もない土地が、○丁目○番地という「地図に載る住宅地」に生まれ変わった瞬間でした。

相続した方に喜んでいただいたのは、言うまでもありません。

 

ところで、なぜ私たちはこうした仕事ができるのか。その理由は「人と人とのつながり」にあると、私は思っています。

不動産の世界には、お金ばかりを追いかけ、人間関係をないがしろにする人が、少なからずいます。

私は、それがいやなのです。

 

人間関係には、きちんと時間をかけたいし、大事にしたいと思っています。

不義理をするのも、されるのも嫌いです。私たちはコマではありません。人間です。だから、コマ扱いされるところとは、残念ながらいっしょに仕事はできません。それが見えた瞬間、手を引きます。

 

いっしょに仕事をする人と人間関係を築きながら、難易度の高い土地の開発や、非常に短い工期の仕事をやり遂げる。

そこに、大きなやりがいを感じています。

 

 

以前、ある公園のフルリニューアル工事を、たった1ヶ月にやり切ったことがありました。

工事の内容からして、どう考えても2ヶ月かかる工事でした。

しかし、ある事情から、絶対に1ヶ月で終わらさなければならない工事でした。

普通なら不可能に近い工期です。

しかし、現場のみなさんと力を合わせ、必死に取り組むことで、なんとか間に合わせることができました。

 

公園

 

 

人間関係をいかに大切にできているかが、仕事の成功と失敗を分けると言っても、言いすぎではないと思います。

私は、たとえ失敗したとしても「増田君が失敗するなら、しゃあないなあ」と言っていただけるような人間関係をつくりたいと思っています。

そのために、常日頃から、時間が空いたら現場に顔を出したり、万が一、クレームが発生したときは、私が先頭に立って2倍働きます。

そこまでやって初めて、「ありがとう」と言っていただけるのだと思います。

(続く)

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