2024.03.04

【知らなきゃ損】BIM/CIMとは?導入するメリットや活用事例などわかりやすく解説

「最近BIM/CIM(ビムシム)って聞くけど一体何?知らないとまずい?」
「導入してみたいけど、難しそうだし費用対効果が得られるか不安・・・」。

こういったお悩みにお応えします。

 

BIM/CIMとは、従来の2次元で作成された図面から3次元へモデリングしたものをいいます。

さらに、支障物や干渉の有無・地形といった現場をイメージさせた使い方も可能です。

国交省では、2023年度にBIM/CIMを原則適用するように提唱されています。

今後BIM/CIMといったICT技術の重要度がますます増加することが予測され、これらの技術を活用しない企業は競争力が失われる危険性があるでしょう。

そのような事態を避けるためにも、本記事では以下を解説します。

 

  • BIM/CIM(ビム/シム)についてわかりやすく解説
  • BIM/CIMを導入するメリットと課題
  • 実際にBIM/CIMを活用した事例の紹介

 

ぜひ最後まで読んでいただき、BIM/CIMの理解を深めて導入を検討してみましょう。

 

BIM/CIM(ビム/シム)とは?わかりやすく解説!

BIM/CIM(ビム/シム) とは、建設事業で取り扱う計画・調査・設計・維持管理などの情報をデジタル化し、品質や生産性向上を目的として導入された取り組みをいいます。

国交省では2017年よりICTの導入を推進してきましたが、BIM/CIMに関してもそのツールのひとつとして位置づけています。

BIM/CIMの最大の特徴は、図面や施工場所を3Dで表す「3 次元モデル」といえるでしょう。

具体的には、以下の特徴が挙げられます。

 

  • 施工や維持管理といった各段階において3 次元モデルを連携
  • 受発注者のデータ活用や情報共有を容易にする
  • 一連の建設生産・管理システムの効率化・高度化を図る

 

BIM/CIMと聞くと、3次元モデリングを作成できるといったイメージを強くもたれる方も多いですが、本来の目的は3次元だけではなく従来のプロセス方法からの脱却という意味合いで導入されています。

このように導入されることで業務の効率化や精度が向上し、建設業界に従事する人のモチベーションアップにも寄与されると期待されています。

 

BIM/CIMの導入背景には人材不足が原因か

BIM/CIMが導入された背景には、若手の担い手・人材不足が挙げられます。

建設業の就業者数は、1997年では685万人だったのが2023年には479万人と30%も減少しています。(参考:国土交通省 建設業を巡る現状と課題

また、55歳以上が約3割の就業者数に対し、29歳以下は約1割と若手の担い手不足も深刻です。

こういった状況を打破すべく、国交省により「BIM/CIM」が提唱されました。

BIM/CIMの導入によって人材不足・担い手不足解消の効果が期待される理由は、以下が挙げられます。

 

  • 従来の見づらい図面から初心者や未経験者にも分かりやすい3D図面を採用
  • パソコン上で自由に形状を変えたり拡大縮小したりできることで、技術力に左右されず誰でも容易に実施可能

 

つまり今までの2Dだと状況が把握しにくく慣れるまで大変だったが、3D化することで経験の浅い若手でも理解しやすくなったといえます。

 

建設業=肉体労働というイメージを脱却した取り組みのひとつでもあります!

 

以上のことから「技術職だから覚えるまで最初は大変」といったイメージを払拭し、建設業就労への間口を広げ人材不足解消に努めるために導入されたのです。

 

BIMとCIMの違い

 

「BIMとCIMって別のもの?だとしたら違いはあるのか?」こういった疑問はありませんか。

結論から申しますと、機能面はほぼ同じですが、対象分野が違います。

具体的な対象分野は以下です

 

BIM:規格が定められているビルや住宅といった「建物分野」

CIM:曲線が多く不測の事態が起きやすい地形・地質や道路・トンネルといった「土木分野」

 

以上の分野に分かれて活用されています。

BIMは「Building Information Modeling/Management(ビルディング インフォメーション モデリング/マネジメント)」の頭文字を取った略語で、直訳すると「建築物に関わる情報のモデリング手法」といいます。

一方で、CIMは「Construction Information Modeling/Management(コンストラクション インフォメーション モデリング/マネジメント)」の略語で、直訳すると「土木施工に関わる情報のモデリング手法」といいます。

 

では「なぜBIMとCIMで分けられているのか?」このような疑問も浮かぶのではないでしょうか。

 

その理由は、もともとBIMが先行して普及していたからだといえます。

その後に土木分野でも活用できる仕組みとして、2012年国交省により「CIM」が提唱されました。

もともとは分けて考えられていましたが、2018年9月国交省により建設分野全体を指すとして「BIM/CIM」と名称が変更されたのです。

 

BIMは「建物」で、CIMは「土木」と覚えておくと良いでしょう!

 

BIM/CIMを導入するメリット

BIM/CIMを導入すべきメリットには、以下が考えられます。

 

  • 各関係者に説明しやすくなる
  • 施工性が向上し工期全体の短縮化が図れる
  • 設計変更が容易になる
  • 現場とのデータ連携により安全性・確実性が向上する
  • 品質情報などを組み込み維持管理の向上を図れる

 

それぞれ詳しくみていきましょう。

 

各関係者に説明しやすくなる

BIM/CIMを活用すると、各関係者間に事業などを正確にわかりやすく伝えることができます。

2次元データ中心の従来の方法に比べ、3次元だとより正確でわかりやすく伝えることが可能なためです。

たとえば住民説明会では3次元を用いると説明しやすく、より具体的なイメージを持ってもらいやすくなります。

社内であっても経験年数の浅い社員に対して3次元モデルを用いるとわかりやすく、理解が深まりやすくなると期待されています。

迅速な合意形成や意思決定・業務の効率化が図れるといったメリットが挙げられるでしょう。

 

施工性が向上し工期全体の短縮化が図れる

BIM/CIMを活用すると、各種情報が一元化できるため、施工性が向上し工期全体の短縮化が図れます。

工期の短縮化が図れる理由として、以下が挙げられます。

 

  • 設計段階で集中的に検討し、後半に起こりえる設計変更や手戻りを未然に防げる
  • 同時作業が不可能であった複数の工程を並行しておこなうことができる

 

このように複雑に絡み合う工程であってもBIM/CIMだと組みやすく、結果的に工期の短縮が図れるといった側面があります。

 

設計変更が容易になる

BIM/CIMでは数量が自動で計算されるため、設計変更が容易になるといったメリットがあります。

従来であれば図面を1カ所変更すると正面図や側面図など他の図面も変更する必要があり、自分で計算する必要がありました。

しかしBIM/CIMであれば3次元モデリングの形状を変更するだけで、図面も数量も自動で算出されます。

 

設計変更後のイメージもつきやすく、決裁者への説明材料としても有効ですよ!

 

現場とのデータ連携により安全性・確実性が向上する

BIM/CIMは事務作業でのメリットだけではなく、現場でも有効活用が期待できます。

具体的には3次元データを活用し地形や周辺環境を確認することで、安全な箇所なのかの判断がしやすくなります。

また3次元データを現場と事務所で共有しておくと、現場の状況把握が早くなるといったメリットも挙げられるでしょう。

以上のようにBIM/CIMは、現場作業の安全性向上にも寄与できるのです。

 

品質情報などを組み込み維持管理の向上を図れる

施工後の構造物に点検や補修履歴といった情報を追加しておくと、維持管理時の効率化・見える化が図れます。

またICタグなどの現地センサーと連動させておくと、リアルタイムで変状の管理も

できます。

「担当者の〇〇なら知っている」といった誰かに依存することはなくなり、全員が共有できるといった点もBIM/CIMのメリットとして挙げられるでしょう。

 

BIM/CIMの今後の課題とは

BIM/CIMはメリットだけとは言いがたく、まだまだ課題の残る部分があります。

たとえば、以下が考えられるでしょう。

 

  • BIM/CIMを扱う人材教育の時間
  • 何のソフトを導入すべきか
  • 費用対効果が得られるのか

 

これらも課題解決に向けてブラッシュアップされつつあります。

次に詳しく解説するため、課題も理解しつつBIM/CIMの導入を検討してみましょう。

 

BIM/CIMを扱う人材教育の時間

課題のひとつとして、BIM/CIMを扱うための人材教育の難しさが課題として挙げられます。

なぜなら操作や3次元モデルを創造する力が必要となるため、一朝一夕では身に付かないスキルだからです。

 

「では、3DCADが扱えればBIM/CIMも扱えるの?」このような疑問もあるかと思います。

 

結論から申しますと、3DCADが扱えると有利ではありますが、BIM/CIMの方が難易度は格段に高くなります。

3DCADの場合だと、平面図といった2D図面を作成してから3Dとする場合が多い一方で、BIM/CIMは構造物のパーツひとつひとつを組み合わせて形とするため、立体を創造する力が必要となってくるからです。

この組み合わせ作業においては、前提として立体としたときの構造物が理解できていないと作成が難しいといえます。

とはいえ、BIM/CIMはCADソフトも使うため知識があると有利に働きます。

現状ではCIMモデルを作成できる技術者は少ないため、需要が高く就職・転職市場において有効的といえるでしょう。

 

またADJUST株式会社では、CADオペレーターを積極的に採用しています。

ほかにも行政に提出する書類や積算業務などがあり、女性も多く活躍しています。

「肉体労働が苦手」「女性でも活躍できるか心配」とお悩みの方は、ADJUST株式会社なら叶えられるかも・・・。まずはお気軽にお問い合わせください!

 

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何のソフトを導入すべきか

BIM/CIMにはツールが多数存在し、どれを導入すべきか悩ましいところです。

現場規模や事業体・関係者の数、さらには3Dモデル形式にある独自や国際標準といった違いもあるため、より何を選択すべきか混乱することでしょう。

そのため、そもそもどのツールを選ぶべきかわからないといった壁に当たってしまい足踏みをしてしまう企業も少なくありません。

 

解決策としては、BIM/CIMを専門として扱う会社に依頼するといった方法が挙げられます。

具体的には、ONESTRUCTION株式会社株式会社MalmeなどといったBIM/CIM専門のコンサルタント会社にまずは問い合わせてみるのもひとつでしょう。

予算はかかってしまいますが、独断で選ぶよりも誤りが減り、よりBIM/CIMを活かせるようになるといえます。

 

費用対効果が得られるのか

投資して導入したものの「活用場面が少ない」「難しすぎて使いこなせない」と放置していては費用対効果が得られません。

BIM/CIMの初期費用については、約9万円~60万円かかるといわれています。

費用の範囲については以下です。

 

  • 扱う工事
  • 会社規模
  • 求める内容
  • 予算

 

これらによって費用は大きく変わります。

また、導入にも以下のランニングコストがかかります。

 

  • PC
  • BIM/CIMソフトウェア
  • トレーニング費

 

これだけ多くの費用がかかる一方で、効果が得られるのであれば導入しやすいところですが、その判断が難しく慎重になってしまうところでしょう。

 

そのため、まずは少額から始めてみて、慣れてきたら必要な分の投資をしてみてはいかがでしょうか。

先にも述べたようにBIM/CIM専門のコンサルタント会社に相談してみることもひとつです。

まずは、0→1達成を目標にしてみましょう。

 

BIM/CIMの活用事例

BIM/CIMの活用事例

 

実際にBIM/CIMを活用した業務について、一部事例を以下に挙げてみました。

 

  • 金ノ口川橋橋梁詳細設計業務(山陰西部国道事務所)
  • 令和2年度俵山・豊田道路豊田地区測量設計業務(山陰西部国道事務所)
  • 北条道路天神川橋詳細設計業務(倉吉河川国道事務所)

 

それぞれの事例を詳しくみていきましょう。

 

金ノ口川橋橋梁詳細設計業務(山陰西部国道事務所)

金ノ口川橋橋梁詳細設計業務でのBIM/CIM活用方法としては、以下です。

 

  • 情報共有システムを活用した情報連携
  • 施工ステップ・工程が連動した 4Dモデルの作成
  • BIM/CIM モデルを活用した自動数量算出
  • 維持管理モデルの作成

 

効果としては、以下の2点が得られました。

  1. 川と下部構造の干渉や切土の林道への影響を広域統合モデルにより確認できた

     

  2. A2支点上の桁間隔が狭く維持管理が困難ではないかとの懸念から、モデルを作成した

 

 

結果、点検用の作業車が入るスペースが確保でき、維持管理が可能であることが確認できました。

 

令和2年度俵山・豊田道路豊田地区測量設計業務(山陰西部国道事務所)

俵山・豊田道路豊田地区測量設計業務でのBIM/CIM活用方法としては、以下です。

 

  • 情報共有システムを活用した関係者間における情報共有
  • 工期設定支援システムなどと連携した設計工期などの検討
  • CIM モデルを活用した自動数量算出
  • CIM モデルを活用した効率的な照査
  • CIM モデルを用いた仮設・施工計画

 

効果としては、以下の2点が得られました。

 

  1. 作成したCIMモデルから自動で算出した数量と設計で作成している数量を照合した結果、土工や本体工に関しての数量差異はほぼないという結果になった。
  2. 3次元地形データを⽤いて⼯事⽤道路と建築限界をモデル化し、現道部の既設電線との⼲渉について確認できた。

 

以上のことから、BIM/CIMは設計や施工だけではなく構造物後の維持管理の可否までモデリング可能です。

 

 

このように3次元モデリングできたことで、現地を確かめる前に既設道路の支障物確認といった活用もBIM/CIMでは可能です。

 

国道9号北条高架橋第9下部工事(倉吉河川国道事務所)

国道9号北条高架橋第9下部工事でのBIM/CIM活用方法としては、以下です。

 

  • 仮設工の干渉チェック
  • 下部工の整合性確認
  • 3 次元モデルを用いた設計協議
  • 安全訓練

 

効果としては、以下が得られました。

  1. 3次元モデルを用いて朝礼時の作業打合せ、安全訓練で危険箇所の確認などに使⽤した

 

 

  1. 施⼯⼿順の一連の流れをモデル化し、工程表をクリックすると該当のモデルが表示できるようにした

 

 

以上の効果から、安全対策にも用い3次元による具体性を持たせることでより危険性をもって業務に遂行できるようになりました。

また施工手順のモデル化についても施⼯計画シミュレーション動画を関係業者と視聴し施⼯イメージの共有したことで、より効率のよい施⼯⼿順・仮設計画の検討を⾏うことができました。

 

まとめ

本記事では、以下を解説しました。

 

  • BIM/CIM(ビム/シム)とはなにか
  • BIMとCIMの違い
  • メリットと課題
  • 活用事例

 

国交省では、2023年度にBIM/CIM原則適用といった提唱を掲げ、大手企業では部署を設けたりBIM/CIM専門の人材を確保したりと導入に力を入れている企業も増えてきていることでしょう。しかし、いまだ導入にためらいがある企業も少なくありません。

まずは、本記事で紹介したBIM/CIM専門のコンサルタント会社に相談してみてはいかがでしょうか。

時代から取り残されず若手の人材確保にも影響を与えないよう、早めに導入を検討することをおすすめします。

 

またADJUST株式会社では、ドローンといったICT技術を積極的に取り入れています。

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