2024.02.26
「上司に危険物取扱者の資格をすすめられたけど本当に必要な資格なの?」
「試験は難しい?種類がたくさんあるけどどれを受ければいいの?」
「取得するメリットを教えてほしい!」
こういった疑問お悩みにお答えします。
危険物取扱者が必要な業種といえば、ガソリンスタンドの従業員や消防士などが有名ではないでしょうか。
では、建設業においてはどうなのか気になるところです。
結論から申しますと、危険物取扱者の資格を取得しておいて損はないといえます。
なぜそういえるのか、本記事では危険物取扱者が建設業において必要なのかどうか取得するメリットについて解説します。
また受験してみようかなと考えている方に申し込みから合格までの流れについても解説していますので、ぜひ本記事を参考に受験を検討してみてください!
目次
危険物取扱者とは、火災の危険性が高いガソリンやナトリウムなどを総称して「危険物」と定め、取り扱いや管理・立会が可能な国家資格をいいます。
危険物取扱者の資格には丙種・乙種・甲種とあり、それぞれ取り扱える危険物や条件が変わってくるため、詳しくは下表をご覧ください。
資格の種類 | 取り扱える危険物 | 点検の立会 | 危険物保安監督者 | 受験難易度 |
甲種 | すべて | 可 | 可 | 難 |
乙種 | 第1~6類の中で試験に合格した一部の危険物のみ | 可 | 可 | 中 |
丙種 | ガソリン・灯油・一部の第3石油類・第4石油類など | 不可 | 不可 | 易 |
甲種はすべての危険物を取り扱えますが、受験要件として乙種の資格取得が必須条件となります。
一方で丙と乙種は、制限はあるものの誰でも受けられるといったメリットがあります。
シンプルに、甲<乙<丙の上位下位関係の資格といったイメージです!
危険物には第1~第6分類まで危険物が分かれており、その中でも乙種は第1類~第6類まで分類ごとに試験を受けることができます。
とくにガソリンや軽油といった第4類は、どの業種にも幅広く役に立つことから人気の高い資格のひとつです。
よくいわれる「乙4(乙種4類)」がまさにこれのことですね。
「建設業において危険物取扱者の資格って必要はあるのか」といった疑問もあるでしょう。
結論からいうと、指定数量以上の危険物を取り扱う事業体は必要になります。
指定数量とは、危険物の取り扱い・貯蔵・運搬にあたって資格が必要となる数量の基準をいいます。
たとえば、ガソリンと軽油の指定数量については以下です。
危険物の種類 | 品名 | 指定数量 |
ガソリン | 第一石油類 | 200L |
軽油 | 第二石油類 | 1000L |
上表からわかるとおり、危険度の高さに合わせて指定数量が上下します。
この場合だと、軽油よりガソリンの方が危険度の高い危険物であることが分かりますね。
建設会社でたとえるなら発電機や重機械の予備燃料として、ガソリンや軽油などが当てはまるのではないかと思います。
そのため、たとえ指定数量以上取り扱わなくても自分自身の将来性や危険物の知識習得として資格を取得しておいて損はないでしょう。
以上のことから、土木業界においてガソリンや軽油などを指定数量以上取り扱うなら危険物取扱者の資格は必要であるといえます。
危険物取扱者には、丙・乙・甲種と3つあるが、どれを受けるべきなのでしょうか。
結論からいうと「乙種4類」がおすすめです。
なぜなら、第4類はガソリンや軽油・灯油といった建設業で一般的に取り扱われる危険物を網羅できるからです。
ちなみに乙種の中でも第4類以外の資格は、特殊な危険物しか取り扱えないため実用性が低いでしょう。
また「丙種では意味がないのか?」と聞かれると、決してそんなことはありませんが危険物保安監督者の指定ができないので、これもまた実用性が下がってしまいます。
難易度においては、乙種4類の合格率が32.0%で丙種は48.4%(※)と乙種の方が上位資格なだけに合格率は下がってしまいます。
しかし試験内容は丙種の少し延長上にあるイメージなので、はじめから乙4を目指してみても良いでしょう。
丙種だから「簡単」というわけでもなく、どっちみちしっかり対策すべきことに変わりはないです!
そのため、業務に活かすなら乙種以上の受験が理想といえます。
(※参考:一般財団法人 消防試験研究センター公式サイト(令和5年4月~12月 危険物取扱者試験))
危険物取扱者の中でもとくに乙種4類は人気が高い資格です。
それぞれの資格の受験者数を、以下に比較してみましょう。
種類 | R5 | R4 |
甲種 | 15,173名 | 16,710名 |
乙種4類 | 165,716名 | 164,751名 |
丙種 |
16,162名 | 16,626名 |
(引用元:一般財団法人 消防試験研究センター公式サイト)
乙種4類は、甲種や丙種に比べると約10倍近く多いことがおわかりでしょう。
また4類以外の分類も合わせると、毎年20万人近くが受験しています。
なぜここまで乙4に人気があるのか、受験者数が多い理由には以下が考えられます。
このように比較的受けやすく建設業で従事する方においても、おすすめの資格であるといえます。
またADJUST株式会社では、資格取得に励む社員のバックアップを積極的に実施しています。
まずは入社してから資格の取得を考えても全然大丈夫です。
そのため、まずはお気軽にお問い合わせください!
建設業で働く方において危険物取扱者を取得するメリットには、以下が考えられます。
メリットを理解すると資格取得への意欲が高まると考えられるため、詳しく解説していきます。
危険物取扱者の資格を取得すると、収入アップも夢ではありません。
なぜなら一部の企業では、資格手当を支給しているからです。
ただし、以下の条件が加わっている企業も多数存在します。
資格手当も毎月500円~2,000円程度と他の資格手当に比べたら多くは期待できませんが、一度取得してしまえば一生物です。
積極的にチャレンジしてみましょう。
危険物取扱者の勉強をしていると、シンプルに危険物に関する知識が身に付きます。
業務では取り扱い方を後輩に指導が可能だったりプライベートにおいてもキャンプやアウトドアで、危険物を取り扱う際に知識があると未然に災害発生の防止に役立てられます。
このように危険物への知識が身に付く、意外に身近な資格のひとつといえるでしょう。
危険物取扱者は、比較的取得しやすい国家資格のひとつといえます。
令和4年と5年度の平均の合格率について下表で確認してみましょう。
種類 | R5 | R4 |
甲種 | 32.8% | 37.3% |
乙種 | 38.8% | 39.3% |
丙種 | 48.4% | 51.0% |
(引用元:一般財団法人 消防試験研究センター公式サイト)
丙種にいたっては、2人に1人は受かるほどの合格率の高さです。
表の数字だけをみてみると、甲種や乙種はそれほど高くないと思われがちですが、以下の理由から他の資格と比較しても難易度は低いといえます。
勉強時間は、甲種だと70~80時間程と100時間を超えないため、計画的に勉強ができるでしょう。
また、たとえ不合格となってしまった場合でも月に何度も試験があるため好きなタイミングで受けやすい点も挙げられます。
以上の点から、取得のしやすい資格のひとつといえるでしょう。
危険物取扱者の甲種または乙種を取得しており、かつ危険物取扱の実務経験が6ヶ月以上であれば「危険物保安監督者」の選任が可能です。
危険物保安監督者とは、危険物を取り扱う作業者に対して技術上の指導や安全装置などの保安業務を行う者をいいます。
試験は無く、要件を満たしている者であれば事業所が指定できます。
危険物保安監督者は危険物の品名や指定数量にかかわらず、以下の施設がある場合は選任が必要です。
それ以外の施設に関しても分類や指定数量・引火点によって危険物保安監督者の選任が必要になってきます。
以上だけを踏まえると「あまり危険物保安監督者になるメリットがないのでは?」と思われるかもしれません。
しかし、企業によっては危険物保安監督者に選任されると資格手当が付くので、収入アップが期待できます。
そのため、ためらわずにぜひ目指してみましょう。
まずは願書を取り寄せ各センターへ持参もしくは郵送します。
「書面申請」かインターネット上で申請する「電子申請」か選べます。
概要 | 詳細 |
試験日程 | 月に2~4回程度 |
試験場所 | 全国で実施 |
問題数 | 全35問 |
試験方法 | マークシート方式(5肢択一) |
試験時間 | 2時間 |
受験費用 | 4,600円 |
合格基準 | 試験科目ごとに60%以上 |
(引用元:一般財団法人 消防試験研究センター公式サイト)
問題数全35問中、試験科目が3つに分かれています。
詳細な合格基準は以下です。
試験科目 | 合格基準 |
危険物に関する法令 | 15問中9問以上 |
基礎的な物理学および基礎的な化学 | 10問中6問以上 |
危険物の性質並びにその火災予防および消火の方法 | 10問中6問以上 |
それぞれの試験科目で60%以上の点数が取れてはじめて合格です。
全体で60%ではないので注意!
危険物取扱者の電子申請で行う場合の流れは、以下のとおりです。
電子申請の場合だと、願書の郵送にかかる時間や料金が発生しない点がメリットです。
一方で、インターネット環境が必要なうえ、印刷などが不慣れな方には従来どおりの書面申請が良いといえます。
計画的に勉強して合格を目指しましょう!
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